久しぶりにブリティッシュファズのレビューになります。
今回は言わずもがな、TONE BENDERネタ、大変珍しい個体を入手しましたので取り上げたいと思います。
1965年から1982年まで存在したマーシャルの下部ブランド、パーク。そのパークが1960年代後半から1970年代中頃にかけて発売していた希少なファズ・ペダルPARK FUZZ SOUNDその中でも70年代初め1970年に製作されたリバースボード仕様のブツになります。
ちなみにMKIIIとMKIVの違いが、曖昧な部分がありますが大まかな違いは、シュッとした細長いケース、ガワは代表的なカラーサウンドの物はMKⅣ、シルバーのソラサウンドやカラーサウンドの物がそれにあたります。
黒いVOX、VOX LTD.HUSTINGS(ハースティングス)、最初期モデルのVOX 2KNOBのガワ、少し横に広がったケースはMKⅢという違いです。
それを踏まえた上で今回のPARK FUZZ SOUND について解説したいです。
パッと見、なんら見た目はなんら変わったところがないPARK FUZZ SOUNDになるかと思いますが、、、
珍しい仕様の一つとしてスイッチ周りのワッシャーが丸型。
VOX、カラーサウンドや、ソーラサウンド、カルスブローなど過去に所有していた時期はありますが拡大した丸型ワッシャーの物に出会うのも初めてです。
他にも珍しい仕様が何点かありますので下記に記載しておきます。
1.ボトムパネルが極太のゴム足
2.コンデンサーが初期のものに使われているHUNTSや、ERIEのコンデンサー
3.トランジスターがムラードではありませんが
チェックマークの入った無印のOC71ミリスペックもの。
他にも幾つかありますがざっとこんな感じです。おそらくこのPARK FUZZ SOUNDを調べた感じ、最初期モデル(2KNOBバージョン)の直後に製作されたものだと推測されます。
上記のような点も含めTONE BENDER MKⅢ
と言ってもおかしくないかと思います。
また、余談ですが初期のTONE BENDER MKⅢの仕様には4石のゲルマニウムトランジスター、ムラード社製の黒いOC71やNKTが乗っている個体もあります。
サウンドの特徴
見た目や、基板上のパーツ以外に珍しい部分は
記述しましたが、サウンドは70年以降のシルバーのMK IV、イエローのMKⅣ、カルスブロー、などと比べるとゲート感があり、倍音が豊かでサスティーンの減退間が緩やかです。
また、これ以降の1973年製、1972年製のPARK FUZZ SOUNDを弾いた事がありますが、もう少しディストーション的な締りのあるサウンドだと言えます。この個体は使っているパーツがHUNTSや、ERIEのコンデンサーの影響なのか、ディストーションというよりFUZZ色が強いサウンド、MKIIIとIVとで音の違いがあるなと感じました。